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参照:衆院選 投票すべきか迷うあなたに 棄権は危険 「抗議の白票」は逆効果

衆院選 投票すべきか迷うあなたに 棄権は危険 「抗議の白票」は逆効果

 
候補者の応援演説を聴く有権者たち=猪飼健史撮影
 

 どうせこの1票では未来は変わらない。こう思っている有権者が増えているのだろうか。衆院選投票率が、前々回(2012年)、前回(14年)と2回連続で戦後最低を記録した。この背景には何があるのか。そして投票日が迫る今、あえて言いたい。「棄権」は危険だ、と。【小林祥晃

 
 
2014年衆院選投票率上位10道県と下位10県

 37・80%。これは前回衆院選で全国最低を記録したある市町村の投票率だ。無党派層が多い都市部か、ベッドタウンだろうか……。そう考えがちだが、正解は青森県大間町。マグロで有名な本州最北端の漁業の町だ。

 理由を大間町選挙管理委員会に尋ねると、職員が申し訳なさそうな口調で説明した。「投票所のある中心部へのバスは1時間に1本レベル。町民の足は主に自家用車ですが、免許を返納する高齢者も増えている。住民票を残したまま県外に出てしまう若者もいて……」

 県内で投票率30%台を記録したのは、五戸町(39・01%)、東北町(39・56%)もあり、都道府県別の投票率は青森がワースト1位だ。

 「この数回、衆院選は都会より地方のほうが投票率が低下している傾向があります」。そう指摘するのは、有権者の不満と投票率の関係について研究している北陸学院大の若山将実(まさみ)准教授だ。「地縁・血縁などが濃い地方ほど投票率が高く、都会になるほど低いというイメージを抱きがちだが、現実は違います」と話す。表を見てほしい。島根の投票率は全国で一番高く、山梨、山形、佐賀と続く。一方、下位10県には、青森をはじめ、徳島、富山、石川などがランクインした。都市部か地方かという区別は順位とあまり関係なさそうだ。

 都市部の投票率も下落傾向だ。東京は12年の62・20%から14年には54・36%に7・84ポイント下落した。14年に投票率が上昇した都道府県は一つもない。投票率の下落は全国で共通だ。

 理由を探ろうと、有権者投票行動に詳しく、テレビの選挙解説にも登場する小林良彰慶応大教授に尋ねた。有権者が投票に行くかどうかを決めるには、四つの要因があると説明する。

 まず、1票の重要性だ。「接戦の選挙区は1票の価値が高まり、投票意欲につながります。逆に勝敗が分かっているような場合は低調になりやすいのです」

 二つ目は政策の差が明確であるか否か。「分かりやすい争点で候補者の対立軸が明確なら、投票率も上昇する傾向があります。05年の郵政選挙がいい例です」。三つ目は投票にかかるコスト(負担)。期日前投票所の数や自宅近くにあるかどうかなどがこれに当たる。四つ目は民主主義や選挙制度をどれほど信頼しているか。これは啓発活動の影響が大きい要素だ。

 「四つの要因で最も重要なのは政策です。何を争点に据え、どんな主張をするのか。投票率には候補者、政党側の責任が問われる面もあるのです」

 果たして、今回の衆院選はどうなるのか。衆院解散直前、小池百合子東京都知事希望の党を設立。「政権選択選挙だ」とぶち上げて注目度が高まったが、その後、民進党との「合流」を巡るゴタゴタが続き、報道各社の情勢調査では「与党が優勢」と伝えられた。有権者が、この1票が勝敗を左右すると期待できなければ「1票の重要性は低い」と考えがちだ。そうなれば棄権が増えかねない。

 しかも今回は「解散の大義がない」などといった批判が根強い。そのためだろうか、インターネット上では「投票先がない」「棄権したい」という人たちが抗議の意思を込めて「積極的棄権」の署名を集めている。選挙後に衆院議長に提出する予定で、既に5000人以上が賛同した。この人たち全員が必ずしも棄権するわけではないが、政治家の身勝手な選挙を繰り返してはならないという気持ちは伝わる。政治に不信感を抱く有権者は納得してしまいそうだ。

「よりまし」選ぶ知恵を

 
 
衆院選投票率の推移

 棄権が増えるとどうなるのか。答えるのは専修大の岡田憲治教授(政治学)だ。「デモクラシーは、仁義である」などの著書がある政治学者は、小選挙区制度をゲームに例えて語り始めた。「このゲームは『トップの1人が当選する』のが基本ルール。もちろん多様な意見を反映する比例代表もあるけれど枠としては小さい。まずここを押さえてほしい」

 前回衆院選の全小選挙区自民党候補が獲得した得票数の合計は、棄権も含めた全有権者数の約24%。それなのに比例代表を含めた獲得議席は全体の6割を占める大勢力となった。

 このゲームを有利に進められるのは誰か。岡田教授は、一定数の人たちが必ず投票してくれる態勢を固めた陣営だという。「組織力で前回の選挙を勝ち抜いた陣営にとっては、自分に投票してくれた有権者だけが投票してくれれば、次の選挙も楽に勝てる。簡単に言うと、棄権は組織を固めている人を勝たせることになるわけです」

 この理屈は白票も同じ。無効票となり、結果に影響しないからだ。「棄権と白票は大抵の場合、前回の選挙である一定の支持層を固めた与党に有利に働きます。だから棄権は、自分にそのつもりがあってもなくても結果的に与党を後押しする。抗議の意思表示にはなりません」

 前出の小林教授は選挙を家の掃除に例える。「掃除をやめてしまえばすぐにほこりがたまってしまう。それは政治にも同じことが言えます。民主主義が健全であるためには皆が投票に参加して、絶えず『掃除』をすることが必要なのです」

 選挙では、結果を出す、改革、リセット、政治を国民の手になどといった言葉が飛び交うが、政治を変えるには1票の積み重ねがやはり必要なのだ。

 それでも「投票したい人がいない」と迷う場合は? 岡田教授は「選挙は『恋人探し』とは違う。理想の人を求める場ではないのです。『よりましな人』、場合によっては『ひどさ加減』の低い人をドライに選ぶ。それが小選挙区制度の下での政治選択なのです。難しくありません。誰もがこうした選択を社会で経験していますよ」。

 例えば、町内会やPTAなどの組織運営や人間関係の調整は政治そのものだという。「『会長は押しが強いAさんに任せよう。でも前会長のBさんと関係がよくない。だから副会長は世話好きのCさんに……』といった調整をした経験はあるでしょう。選挙も同じ。限られた候補者から選ぶのですから」

 軽い判断と納得しかねる人がいるかもしれない。だが、岡田教授は「政治に絶望していても始まりません。あなたが棄権しようが白票を投じようが、政治は続くのですから」と語る。

 自分が大事にしたいことを冷静に考えてみる。その上で今できる最良の選択をし、1票を投じたらどうだろう。