「常陸の国風土記 -ある島での少年と少女のやりとり-」


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わざと誤った情報を流し人を混乱に陥れる心理的攻撃「ガスライティング」を仕掛け

わざと誤った情報を流し人を混乱に陥れる心理的攻撃「ガスライティング」を仕掛けるひとが使う11の方法

2017年01月31日 ι コメント(128) ι 知る ι 料理・健康・暮らし ι #

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 “ガスライティング”という心理学的用語がある。これは、人あるいは組織が、被害者に誤った情報を吹き込み、自分の記憶や正気などを疑うよう仕向ける行為をいう。いわゆる洗脳の一種だ。

 その名称は、ある男が自分の妻を気が狂っていると思い込ませるという筋書きの1944年の映画『ガス燈』に由来する。

 この手口は想像以上に効果を発揮し、誰でもその被害者になる可能性がある。虐待者、独裁者、カルト教団の教祖、サイコパスに、ソシオパス、ナルシストが良く使う手法で、ゆっくり効果を発揮するために被害者は自分が洗脳されていることにも気がつかない。

 ここではガスライティングを用いる人が使う11の方法を見ていこう。これらを知ることで、罠に嵌ってしまう前に危険を察知することができるかもしれない。

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ガスライティングを用いる人は次のような手法を使う。

1. わざとあからさまな嘘を吐く

 見え透いた嘘である。にもかかわらず、真顔で言い続ける。なぜ、それほどあからさまなのか? それは前例を作っているのだ。

 一度大嘘を吐いてしまうと、彼らの言っていることが本当なのか嘘なのか良く分からなくなる。あなたを不安定にして、調子を狂わせることが目的だ。

2. それまでの発言を否定する

 ある人が”こうする”と言ったことを覚えている……確かにそう言っていた。なのにその人は言っていないと否定する。

 あなたは自分の現実に自信を持てなくなる――ひょっとしたら、言っていないのかもしれない、と。これが繰り返されると、ますますあなたは現実に自信が持てなくなり、彼らのことを信じるようになる。

3. あなたの身近なもの、大切なものを武器として利用する

 彼らは、あなたにとって何が大切なものかを熟知している。だから、まずそこから攻撃を開始する。あなたに子供がいるなら、連中は子供がいることでどれほど人生に損失が出ているだろうかとささやくだろう。あるいは、あなたがこうでありさえしなければ、あなたは立派な人間になれると話すだろう。彼らはあなたの存在の基盤に揺さぶりをかける。

4. 時間をかけて徐々に陥れる

 これはガスライティングが狡猾である理由の1つだ――徐々に時間をかけて陥れるのである。あちらこちらで嘘や偽の情報を吹き込まれ、それが少しずつ蓄積する。

 非常に聡明で、しっかりと自分を持つ人でもガスライティングの魔の手に嵌ってしまう。それほどまでに効果的なのだ。”茹でガエル”の比喩をご存知だろうか? 水を入れた鍋にカエルを入れてゆっくり加熱すると、カエルはそれに気がつかず、逃げることなく死んでしまうという話だ。

5. 行動と言動が一致しない

 ガスライティングを仕掛けてくる人や組織に対抗するには、発言よりも行動に注意することだ。彼らの口から出る言葉に意味はない。ただのおしゃべりだ。問題はその行動にこそある。

6. ポジティブな強化で混乱させる

 それまであなたを無価値な奴だと扱き下ろしていた者が、今度はあなたの行為を賞賛し始める。これもまた一層の不安感を覚えさせる。

 あなたは「そんなに悪い人じゃないのかもしれない」と考え直すかもしれない。とんでもない、悪い人だ。あなたの調子を狂わせる計算ずくの行為であり、やはりあなたは現実に自信が持てなくなる。褒められた内容に注意してみよう。加害者の思惑が透けて見えるかもしれない。

7. 混乱させれば弱らせることができると知っている

 加害者は、人が誰でも安定や正常の感覚を感じていたいことを熟知している。彼らの目的はそれを引っこ抜き、あなたをあらゆることに対して疑問を抱かせるよう仕向けることだ。

 人間の自然な傾向として、自分に安定感を感じさせてくれる人や組織に注目しがちだ。自分がその立場に立とうとするのがガスライティングの行為者だ。

8. 投影する

 彼ら自身に問題行動があるのに、あなたのせいにして非難する。何度も繰り返し非難されるために、あなたは自分を弁護しようとする。こうして加害者自身の行為から注意が逸れてしまう。

9. 人々があなたに反感を持つよう仕向ける

 ガスライティングを行う者は人を操るのが得意である。知人を味方につけては、あなたに反感を抱くよう仕向ける。

 その上で、「みんな君が間違っているって言ってるよ」、「みんな君が役立たずだって知っているよ」とあなたに吹き込む。

 忘れてならないのは、そうしたことを本当に周囲の人間が話しているわけではないということだ。彼らは四六時中嘘を吐く。

 こうした行為の狙いは、信頼できる人や頼れる人がいないとあなたに思い込ませ孤独な状態にし、彼らにすがるよう仕向けることだ。そして、それこそ彼らの思う壺なのだ。孤立するほど楽に操れるようになる。

10. 周囲の人々にあなたが狂っていると吹き込む

 これはガスライティングの行為者にとって最も有効な武器の1つだ。

 人々があなたの正気を疑うようになってしまうと、あなたがガスライティングを行っている人のことを「危険だ」だの、「はめられてる」だのと訴えても、真面目に取り合ってもらえなくなってしまう。彼らはそれを良く知っている。

11. 周りの人間は誰もが嘘つきだと言ってくる

 家族やメディアも含め、周りの人間は誰もが嘘つきだとあなたに吹き込むことも、やはりあなたの現実をぐらつかせる手段だ。

 わざわざそんな嘘を吐くほど厚かましい者などいるはずもない、だからこの人は正しいはずだ、と信じてしまいそうになる。

 だがそれこそが人心操作のテクニックなのだ。あなたは”正しい”情報を求めてガスライティング行為者を頼るようになる。だが、その人物が話すことはデタラメばかりだ。

via:Gaslighting: Know It and Identify It to Protect Yourself/ translated hiroching / edited by parumo

 あなたの精神状態を錯乱させ、孤独に陥れ、頼れるものはガスライティング行為者のみと信じ込ませてしまう。知らず知らずのうちに罠にはまってしまうのである。恐るべき心理的手口である。