「常陸の国風土記 -ある島での少年と少女のやりとり-」


本義だけが意味を成し、本義のみがクローズアップされますように


記事転載:「近赤外線」と光老化促進作用…その抑制法について


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しばらくUV関連の記事を書いていますが、

今回のテーマでとりあえず一旦としておきたいと思います!


本日は先日詳説した『ロングUVA』と並んで最近取り沙汰されている

『近赤外線』

について詳しく取り扱っていきます(^-^)/



ロングUVAの記事並とは言いませんがやや難し目の内容になると思いますが、

お付き合い頂けますと幸いですm(_ _)m



 

http://esthe.jj2.mbsrv.net/uv_care.html より引用

某社の広告では「紫外線より怖い」などというフレコミで話題を読んでいますが、

実際のところはどうなのでしょうか?


まずは近赤外線とは一体どのようなものなのかまとめていきます。


◎『近赤外線』とは


 

「環境因子とシワ」 森田(2013) より引用 (一部改変)


太陽から降り注ぐ光はその波長の長さによっていくつかの区分けがされています。

紫外線は200nm~400nmで、UVC・UVB・UVAの領域に分かれることは以前に説明した通りです。

光の波長が400nmを超えると、これを可視光線といいます。


この光は我々の目に見える光の領域です。これが400nm~780nmとされています。


そして可視光線よりもさらに波長が長い光が「赤外線」です。

可視光線の短波長領域の光の色は紫なので、それより波長の短い光線を『紫外線』と呼び、可視光線の長波長領域の光は赤なので、それより波長の長い光線を『赤外線』と呼ぶ)


赤外線の波長域はとても広く、

800nm~1000000nm程度までが赤外線の領域と言われています。


なので赤外線も『近赤外線』・『中赤外線』・『遠赤外線』と波長の長さで区分けがされています。


そして近赤外線はおよそ760nm~1400nm程度の波長域の赤外線です。



つまり、

近赤外線は紫外線と比べると圧倒的に波長が長いですが

可視光線より長い波長の中では比較的波長の短い光線
ということになります。




◎近赤外線の特性


しかし比較的波長が短いとは言え、

可視光線より長いということはつまり

紫外線とは比べ物にならないほどの透過力があるということです。


一般的に光線の透過力は波長が長いほど強くなる性質があるので、

例えば皮膚に照射した場合は

赤外線領域の光線は紫外線よりも皮膚の深くまで到達します。


UVBは表皮まで、UVAは真皮まで到達すると言われていますが、

 

 

 

 


近赤外線はさらに深く、皮下組織や皮下脂肪域まで到達するとも言われているのです。




しかし紫外線に比べるとそのエネルギーが弱いため、

紫外線のようなサンバーンやサンタンなどの急性の影響は起こりません。


光線の波長域もDNAの吸光域とはかなりズレがありますので、

赤外線が直接の原因となってDNAを破壊することもほとんどありません。


なので一見すると

確かに皮膚の深部まで到達する光ではあるが影響は少ないのでは?

と考えても良さそうなものです…。





しかし様々な研究の結果として、

近赤外線には紫外線と同様に『光老化』を促進する働きがあることが分かってきています。




◎近赤外線には実際に『光老化促進作用』がある!


紫外線の光老化のメカニズムは、

その強力なエネルギーとDNAの吸光波長を考えれば簡単に予想ができます。


しかし赤外線には紫外線のような強力なエネルギーはなく、

また波長もDNAの吸光域とはかなりのズレがあるため

光老化の発現メカニズムが紫外線とは根本的に異なっており、

この原因については今でも完全に解明されているとは言えない状況です。



しかし現段階で確実なのは、

皮膚の細胞層にまで到達した赤外線は細胞内のミトコンドリアに影響を与え、

細胞内に『活性酸素』を生成させる働きがあるということです。


ミトコンドリアとは生命体の細胞内でエネルギーを生成しているものですが、

もし細胞内に赤外線が届けば、

その赤外線のエネルギーをどうにか外部に放出しなくてはなりませんね。


その結果、

ミトコンドリアは赤外線によってもたらされた余剰エネルギーを

活性酸素として細胞内に放出せざるを得なくなるわけです。

 

 

 

 

https://www.terumozaidan.or.jp/labo/technology/13/04.htmlより


細胞内に放出された活性酸素は、

DNAを破壊したり、周囲のタンパク質を攻撃したりと

細胞全体に悪影響を及ぼします。



また赤外線には『熱』を与える性質があります。

この熱を与える性質も、タンパク質やDNAの破壊を促進するのでは?

とも考えられています。



何にしても近赤外線を集中的に照射すると

タンパク質や細胞が破壊されていくのは確かなこと
で、



http://esthe.jj2.mbsrv.net/uv_care.html


某社も実験の結果をこうやって出してきてますね。

(ただし普通の赤外線量ではここまではなりません;これは明らかに過剰量の赤外線を集中的に長時間照射したものです)

 



日常的に我々が浴びる赤外線量がそれほどでもないことや、

赤外線の影響が急性的なものではないとは言っても


このような影響を日々受け続けたとすれば

光による老化現象がどんどん促進されていくことになります。




◎「近赤外線」の効果は本物!


紫外線に比べれば急性の影響はありませんし、

もしその影響が出て来るとしてもUVA同様、数年~数十年単位の時間が必要だと思います。

なので『紫外線より怖い』というのははっきり言って言い過ぎだと思います。

単純な影響力や危険性で言えば紫外線の方が遥かに危険です。


しかしロングUVAの問題とは異なり

近赤外線については「無視しても良い」とは言い切れません。



これについては出来る限り対処しておきたい問題です。



◎近赤外線の影響を抑制するには


まず、

近赤外線は波長が非常に長く紫外線とくらべて圧倒的に透過力が強いという話をしましたね。


このことから予見できるのは、

近赤外線は紫外線散乱剤のような遮蔽物で十分に遮るのが非常に難しく、

かつ吸光域の長い吸収剤は皮膚刺激が強くなるためこれを吸収できる吸収剤は現状化粧品成分として存在しない、


ということです。


つまり普通の紫外線対策と同じような方法では十分に防ぐのは難しいということが言えます。


う~ん、だとすると非常に困った話ですね(^_^;)

防御が出来ない光線となると、ある意味紫外線より怖いです…。。



しかし!実は複数の研究の結果、

赤外線照射による細胞の悪影響を顕著に抑える方法が見つかっています。


赤外線の老化現象についてまとめたいくつかの文献では

どれも同様の結論が導かれています。


それは『抗酸化物質の併用』です。



◎近赤外線の影響を抑える最も有効な方法 → 『抗酸化成分の塗布』


近赤外線の影響による老化促進は、

簡単にいえば細胞内で発生した活性酸素が周囲の組織を無作為に酸化するために起こる現象です。


なので酸化を抑える成分を塗布することで、その影響を抑制することができるというわけですね!



抗酸化成分といえば例えば

・ビタミンC誘導体(リン酸アスコルビルMgなど)

フラーレン

・白金ナノコロイド

・プラセンタエキス

・還元型コエンザイムQ10

アスタキサンチン

などなど…




つまり、

実は近赤外線に対応するには

何やらよくわからない高級日焼け止めなどは必要なく、


普段の日焼け止めに加えて

抗酸化効果のある基礎化粧品を併用するだけでOKなのです!






僕のブログでイチオシしている基礎化粧品類は

フォーレリアを代表してもわかるようにほとんどが抗酸化効果のあるものばかりです。

なので実はこのブログを参考に化粧品を選んでいた方は

期せずして近赤外線対策は出来ていたということですね・・・(^_^;)



最近は『近赤外線対応!』等と言って異常なほど高額な日焼け止めが売り出されていますが、

ここまでの知識があれば

わざわざそんな高い日焼け止めを買う必要は全くないということなのです。




↓この記事で参考にした文献など↓

・『Molecular action mechanisms of solar infrared radiation and heat on human skin 
M.Ya. Akhalaya 
Ageing Research Reviews Volume 16, July 2014, Pages 1–11


・『Augmentation of UV-induced skin wrinkling by infrared irradiation in hairless mice
Hyeon Ho Kim
Mechanisms of Ageing and Development Volume 126, Issue 11, November 2005, Pages 1170–1177

・『
The role of near infrared radiation in photoaging of the skin
Peter Schroeder
Experimental Gerontology Volume 43, Issue 7, July 2008, Pages 629–632


・『環境因子とシワ』 森田明理
日本香粧品学会誌 Vol. 37, No. 1, pp. 6–10 (2013)


など


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