「常陸の国風土記 -ある島での少年と少女のやりとり-」


本義だけが意味を成し、本義のみがクローズアップされますように


あなただけ知らない

7000万年前に キミにあったよ
誰かに担保されない そんなあなただった

 

太陽だって ひとつじゃなかった
自分のペースで 未来ばかり映した

 

遠くから見たら 星が二つあるって。
一つの星は夢 そこには誰もいない

 

あなたは夢を見た そこには誰もいない
あなたも夢を見た そこにも誰もいない

 

誰かの夢の中ばかり 生まれてから そんなあなたは。

 

すべてを還してくれって 泣くのに
あなた一人で わらう

 

誰かが一言いえば終わるって そんなこと いうのに

あなたまたひとりでわらう

 

どちらにしたって同じだって

ここにいたことも 忘れてしまう
ここがどこかさえ 忘れてしまう

 

みんな自分のことが大切だから
誰かを語ることもできなくなった

 

だから7000万年前に来た

2004年の秋 あなただけ知らない。