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つぎが食事であった。
興行主は断食芸人が失心したようにうとうとしているあいだにその口に少しばかり流しこんだ。
断食芸人のこんな状態から人びとの注意をそらそうとして、陽気なおしゃべりをしながら、それをやるのだった。
つぎに観客に対して乾杯の言葉がいわれたが、これは芸人が興行主にささやいたものを興行主から観客に伝えるということになっていた。
オーケストラがにぎやかな演奏によってそうしたすべてを景気づけ、人びとはそれぞれ帰っていく。
だれも見物したものに不満をいう権利はなかった。
だれもそんな権利はなかった。
ただ断食芸人だけが不満だった。
いつでも彼だけがそうだった。
こうやって彼は定期的なわずかな休息期間を挟みながら、多年のあいだ生きてきた。
外見上ははなばなしく、世間からもてはやされながら、そうやって生きてきた。
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